唐津プロジェクト 2024年7月フィールドワーク
こんにちは!飯盛義徳研究室 唐津プロジェクトです。
今回は、7月19日から7月22日にかけて行われたフィールドワークについてのご報告です!
7月19日(1日目)
20・21日にかけて唐津市浜崎で行われる浜崎祇園祭に参加させていただきました。私たちは唐津で活動していますが、唐津くんち以外のお祭りはあまり知ることができていません。
そのような事情の中、以前フィールドワークでお知り合いになった方から、「浜崎祇園に参加してみないか?」というお誘いをいただきました。「ぜひ参加させてください!」と二つ返事で参加させていただくことになりました。どのようなお祭りなのか、落合と竹本はワクワクしながらお邪魔しました。
7月20日(2日目)
朝から合流し、地域の各家庭を訪問してご挨拶と寄付金のお願いをしてまわりました。祭りは古くから地域全体で作り上げてきたもので、多くの人の協力によって成り立っているものだと感じます。法被とまわしを身につけ、足袋をはいて、祭りが始まりました。全員で曳く山笠は、地区の方々が1ヶ月ほどかけて協力して作り上げたもので、毎年異なる歴史的な出来事をテーマに飾りつけをするのだそうです。高さ15メートルを超える山笠はすごい迫力で圧倒されました。5トンもある山笠を人の力で曳くのは凄まじいことで、全員が腹から声を出し、全力で曳きました。木製の車輪はタイヤのように滑らかに回るはずもなく、大きな音を鳴らしながら少しずつ進みました。参加した落合と竹本は、初日の昼頃にはすでに疲れ切っており、浜崎の皆さんの力強さを改めて感じました。
7月14日(3日目)
祭りは2日目が本番ということで、昨日に引き続き街中を曳きまわりました。浜崎祇園では「おおまぎり」という全員で山笠を何周も回転させるものが見せ場となっています。しかし、回転させると簡単に言っても、5トン15メートルもある大きな山笠を回転させるには、技術とパワーそして全員の協力が必要で、かなりの大変さです。全力で曳きながら走り、ベテラン陣は全員がうまく回れるよう大声で指示を出し、それに応えるように全員で掛け声をかけ続けて、圧倒的な熱気に包まれた空間でした。後でお聞きすると、今回の「おおまぎり」は数年に一度あるかないかの良いものだったそうです。どのような基準なのか、今回のフィールドワークでは明らかにすることができませんでしたが、他の地区からも大変褒められていました。
夜は山笠がライトアップされかなり綺麗に映えていました。23時ごろには祭りが終わり、地区ごとに戻ってそこから山笠の解体です。かなり疲弊していましたが、巨大な山笠を協力しながら少しずつ解体していきました。解体作業の合間には交代で休憩を取り、豚汁やおにぎりが振る舞われました。最終的に解体が終わり、解散したのは午前3時半ごろ、全員ふらふらになりながらも、無事に浜崎祇園祭が終わりました。
祭りというのは、多くの地域において根幹に位置するものだと感じています。地域があり、人がいて、コミュニティが形成され、そこから祭りが生まれる。一方で「祭りがあるからこそコミュニティが形成され、人が集まり、地域ができる」とも考えることができると思います。実際、浜崎祇園祭りにも地域外からの参加が多く、地元を出た方々も、この祭りのために帰ってくるということが多いそうです。
また、祭りの期間中に、「浜崎が好きか」という質問を投げかけました。回答は全員がもれなく「好き」でした。アンケートの結果としては偏りすぎていますが、「理由は何かわからないけど好き」「祭りがあるから好き」「人の雰囲気が好き」など様々でした。この聞き取りは別の地域でもしたことがあり、いくつかの地域では、「別に好きじゃない」「何もない地域だし出ていきたい」というような声が出る地域もありました。サンプルは少ないですが、傾向として“大きな祭りがあるかないか“がひとつの分かれ目になっていると考えています。
祭りは「何か分からないけど好き」を作り出す源になります。人が集まって何かを創造する行為は愛着を生み出します。それが地域における祭りであり、シビックプライドの源になると感じました。