
ファミリービジネスプロジェクト2025年3・4月活動報告
こんにちは!ファミリービジネスプロジェクトです。
今回は、2025年3, 4月に行なった、ケース教材作成のための企業訪問、取材についてのご報告です。
3月26日
ファミリービジネスプロジェクトは今年度、「岡直三郎商店」様のケース教材を作成します。岡直三郎商店は天明7年(1787年)から続く、醤油醸造の老舗で、本社を町田に構える企業です。この日は初回の取材ということで、本社にメンバー5人で伺いました。

230年以上続く現在も日本古来の作り方である木桶仕込みを継承している、とても歴史のある岡直三郎商店は、現在8代目の岡資治様が当主を務められており、今回はご子息の岡宗晃様に企業の歴史や地域との関わり方などのお話を伺いました。
特徴的だったのは、近江商人というバックグラウンドを持つ初代 岡忠兵衛様が醤油醸造業を営んだのが始まりということです。他の近江商人が立ち上げた同族企業との差異などが気になったため、一つの焦点として今後も深く調べていきたいと思います。
また、地域との関わりについては、1885年に群馬県の大間々で火事があった際に、仕込み中の醤油13,000Lで鎮火させたというエピソードや、現在も周辺地域の給食センターへの醤油提供や地域でのお祭りを開催していることなど、100年以上前から多様な場面で地域とのさまざまな関わりがあることを知りました。

その他にも、本社内を見学させていただき、倉庫ではかつて醤油の醸造や運搬に使用されていた木桶やタンク、ベルトコンベアなどを実際に見ることができました。玄関の外では、設置されている「きおけショップ桶忠」についてご説明いただきました。直径2メートルにもなる木桶は、実際に使用されていたものを再利用したもので、2011年からシンボルとしての役割も担っているようでした。

訪問を終えて、岡直三郎商店が運営している醤油料理 天忠で昼食をいただきました。卓上には国産有機濃口しょうゆと国産有機再仕込しょうゆの二種類のお醤油が用意されており、「醤油を名脇役として、食材の味と香りを楽しむ。」というコンセプトの通り、とても美味しい醤油とお料理にメンバー一同感動しました。

4月30日
2回目の取材はZoomにて、前回の訪問で伺ったお話をもとに内容を深めていきました。新規生のプロジェクト参加もあったため、特にキーポイントである近江商人という特性は事前にメンバーで勉強して今回の取材に臨みました。
近江商人特有の「本宅を近江に、出店を他地域に」という商いの構造を持ちながら、誠実に商売をすることを根底に、雇用やイベントを通じて地域に貢献してきたことを、具体的な事例をいただきながら学ぶことができました。
短い時間ではありましたが、前回お聞きしたお話を補完し、さらに深く知ることができました。
今回の報告は以上となります。
次回は群馬県の大間々にある工場を訪問し、現地の方にお話を聞く予定です。
ケース教材の制作に向けて取材を重ねて、岡直三郎商店についてより深く知っていき、今後も活動を進めてまいります。
今年度のFBプロジェクトもよろしくお願いいたします!