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群馬県前橋市での視察のご報告

群馬県前橋市での視察のご報告

こんにちは!スローシティプロジェクトです。

私たちスローシティプロジェクトは、千葉県香取市において住民の皆様と共に歩みながらスローシティの理念を広げることを目標に活動しております。この度は、2017年にイタリア・スローシティ協会より認定を受けた群馬県前橋市を視察してまいりました。その活動について、前橋市での学びを交えながらご報告いたします。

この視察は、前橋市役所の皆様にご同行いただき、スローシティの理念を体現する様々な場所を巡る貴重な機会となりました。私たちが特に感銘を受けたのは、単にスローな時間を過ごすだけでなく、行政と市民が一体となってスローシティの価値を創造し、広めていく「仕掛け」でした。

まず最初に訪れたのは、スローシティの象徴であるモニュメントです。

群馬県前橋市での視察のご報告

可愛らしいカタツムリをモチーフにしたこのオブジェは、一目でそのまちがスローシティであることを伝える重要な役割を担っています。市民や観光客がこのモニュメントを目にすることで、「スローシティ」という言葉がわからなくても、その概念や雰囲気を直感的に感じ取ることができます。このような、視覚に訴えかける仕掛けは、言葉だけでは伝わりにくい理念を浸透させる上で非常に効果的だと感じました。

次に訪れたのは、前橋市の壮大な自然を象徴する赤城山です。

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市街地とは一味違う、ゆったりと時間が流れる空間は、まさにスローシティの理想そのものでした。参加者からは、「赤城山があること自体がスローシティのイメージを高め、市民のシビックプライド向上にもつながっている」という意見が出ました。人々の活動だけでなく、その土地の持つ自然や風土も、スローシティの価値を形作る重要な要素であると再認識しました。

視察のクライマックスは、前橋市役所での小川晶市長との対話でした。私たちが香取市で取り組んでいること、そして前橋市がこれまで歩んできた道のりを重ね合わせながら、今後、私たちが何を目指し、何と向き合うべきかを深く考える貴重な時間となりました。市長の言葉からは、行政が単独で動くのではなく、市民を巻き込み、市民一人ひとりがまちの価値を創造していくことの重要性が伝わってきました。

その後、市のシティプロモーションのご担当者様から、前橋市の取り組みについて詳細なレクチャーを受けました。認定プロセスの裏側や、イタリア本部との密なやりとりなど、普段聞くことのできない貴重なお話は、私たちにとって大きなヒントとなりました。特に印象的だったのは、前橋市が早い段階で地域のキーパーソンを見つけ出し、彼らと協働しながら、行政がいなくても自律的に活動が生まれるような環境を整えていたことです。これは、将来的に私たち「スローシティプロジェクト」が目指すべき理想の姿でもあります。

群馬県前橋市での視察のご報告

今回の視察にご協力いただいた前橋市役所の皆様、そして日頃から活動を支えてくださる香取市の皆様に、心より感謝申し上げます。スローシティプロジェクトは、地域の皆様と共に歩みながら、スローシティの理念を広げていきたいと思います。引き続き、スローシティプロジェクトをよろしくお願いいたします!